会員レポート

まちづくり映画で
新潟は変われるか?

一過性のイベントでは終わらせない。
映画製作を通じてここからつながる『何か』を予感する


長崎 忍

2008.07.10学校だより第6号より
映画『降りてゆく生き方』
2009年春全国公開予定

原作:完全オリジナル作品
製作:株式会社プレサリオ
企画:NPOにっぽんプロデュース
出演:武田鉄矢、森太熊(新人)ほか

応援隊(オリエン隊)ブログ

 まちづくり映画が、清水義晴さんの著書「変革は弱いところ、小さいところ、遠いところから」を基に製作される話を聞いたのは、昨年4月のことでした。この映画との関わりを「新潟が変わる」きっかけにしたい。その時に浮かんだ想いや、感じたことをお伝えします。

チャプター1.映画でまちづくり

 映画の主題は「まちづくり」。それも清水さんの著書が基となれば、映画製作との相乗効果も容易に想像できます。製作陣から「新潟はまちづくりの宝庫ですね」との感想を度々伺いました。吉川真嗣さん(村上町屋商人会)や春日俊雄さん(旧高柳町役場)など,シナリオ開発の為に新潟のまちづくり成功例を調査し、キーマンを訪ね歩いた結論と受けとめました。 しかし、課題が無いわけではありません。まちづくりの後継者育成や活動の活性化。その課題の解決として、この映画に関わるプロセスから、新たな人財や活動が生まれるイメージを持ちました。そのイメージは「降りてゆく生き方」新潟市民応援団(略称オリエン隊 登録者約70名)の誕生で、まずは小さな一歩を踏み出しました。

チャプター2.「ヨソ者,ワカ者,バカ者」パワーをまちづくりに

  既成の枠を飛び越える。先入観や既成の概念を変えにくいのは、経験則に基づく判断が優先されるからでしょう。その点、今映画のスタッフは、表現は不適切ですが『ヨソ者、ワカ者、バカ者』として斬新な発想や取組みを提示してくれています。
 毎週末に開かれたオーディションがそれです。オリエン隊も応えようと、ロケの参加やお手伝い、「かわらばん」の発行などに必死に取組んでいます。こちらも負けじと「ワカ者、バカ者」パワー全開です。これまで、まちづくりや市民活動に縁の無かった面々は、創造力と行動力を発揮して難題に当っています。「バカ者」の末席に身を置く私も、未知なる発想を受け容れながら、背中を押す役割を務めています。

チャプター3.「手段と目的」とは,似て非なり

 製作側と連携をとりつつ、地域への波及効果を考えることが目下の悩みです。まずの成果はオリエン隊の誕生ですが、その後の成果を何で評価するかの課題は残ります。延べ千七百人のオーディションに始まり、県内各地での撮影や来春からの上映などが予定されています。ですが、映画製作から上映までを一過性のイベントとせず、細くて長い持続可能な活動にしたいと取組んでいます。
 いずれにしても、オリエン隊は映画を創るのが目的ではなく、映画という手段を通じて人と人とをつなぐことを目指しています。既にその縁は全国に広まりつつあり、さらに新潟から全国をつなぐ取組みにしたいと思っています。
  昨年の5月に、プロデューサーの森田貴英さん(弁護士)から詳しいお話を伺いました。約1時間にわたる圧倒的な熱い話しを聴きながら、今の新潟が変わらなければならない点は何か?をただひたすらに考えた結論が前述の三点でした。いずれにしても、私たち自身がこの流れを捉えて「変われるか」が成果で問われるのは確かです。ではなぜ「変わるのか?」今の新潟をこれからの新潟に変えるのは、他の誰でもない私たち自身だからです。

写真左上:オリエン隊の会議は隔週で開催。見学・飛び入りも大歓迎。
写真右上:田沢隊員がエキストラの方に突撃取材!